こんにちは、ぱぱ記者Kenです。
先月、「光と向き合う探求型プロジェクト」を紹介したリゾナーレ大阪のアトリエでは、現在春の訪れを全身で感じるインスタレーションを展開中。
2025年3月10日〜5月31日の期間に開催される「アトリエの花咲くリゾナーレ」は植物や生き物の生命力を通して、春の訪れを感じる内容で、3つのプロジェクトで構成されています。
まず、アトリエに入ってすぐの場所に設置されていて、春の訪れを全身で感じる「花と光の部屋」。大阪を拠点に活躍するボタニカルアーティストがデザインした空間は、ギャラリーから溢れ出すようなミモザやユーカリなどの植物に圧倒されそうなほどで、アーティストが4年の月日をかけて山と畑で育ててきた植物で構築した作品。
子供ならたったまま通り抜けられそうな小さな入口をくぐった先には、黄色と緑の世界があり、植物の隙間からはあたたかな木漏れ日が差し込んでくる360度を花で囲まれた空間が広がります 。
中に入ると生花を使用しているため、花と葉っぱの香りがしたり、この時期なので花粉を感じたり、と自然との一体感や植物の持つ生命力を感じることができます。
生花なので、花は蕾から開花して枯れていきます。そのため適切なタイミングで花を入れ替えたり追加したりするので、展示期間を通して少しずつ変わる植物の色を楽しめることも特徴のひとつ。
2つ目は、いのちが咲く、春の探究型プロジェクト「Blooming owers」。
このプロジェクトは、「光と向き合う探求型プロジェクト」と同じく、子供達の自主性を重んじて、自ら考えて遊ぶことを奨励するもの。
1つの部屋に集められた子供たちが60分の間、アトリエスタの見守る中、自由にそこにある花や植物、色鉛筆やマイクロスコープなど好きなものを使って創造性にチャレンジします。春のプロジェクトでは、自分の好きな自然界の色や形、生き物を見つめ、アトリエリスタとともに問いを立てながら探究の世界に入っていきます 。例えば、マイクロスコープを使用して花びらや虫の羽を観察し、構造の繊細さや面白さを探究したり、「もしも自分がお花だったら?」「もしも自分がお花に集まる生き物だったら?」と色鮮やかで美しい布を纏いながら、自らの命を咲かせるような遊びを楽しみます 。
今回は絵を描いた子供が多かった様で、描かれた絵はなぜか部屋の中ほどに置かれていた植物の上に集められていました。
こんな状況になったのは初めて、ということだったので、子供達の創造性の成せる技だったのでしょう。
時間が来て、両親が迎えにくると、今度はこの60分間で何をしていたのかを両親に説明する時間になります。子供達は描いた絵を見せたり、そこで発見したことを伝えたり、と大忙し。その合間に、アトリエスタから、子供たちが何をして、どんなプロセスを経て、どう反応したかなどを聞きますが、そこには親さえ知らなかった子供の実態があったりします。
「うちの子供は虫が好き」ということを知っている親は多くても「なぜ虫が好きなのか?」や「どういうきっかけで好きになったのか?」まで知っている親は多くはありません。そういうところを掘り起こして、子供達本人だけでなく親たちにも気づかせてくれるそうです。
また、ここで製作したもの、例えば「絵」などは持ち帰らず、ここに置いていくことになっています。それは何をしたかではなく、どうやったかというプロセスを重要視するため、完成したかどうかや、完成した作品そのものに必要以上に重きを置かない様にしているから。
3つ目は、子供たちがいない間の両親を対象にしたワークショップで、 葉や実の香りを楽しむ香りのクラス。
用意されたヒノキやクロモジの香りを含んだ蒸留水と、ホウショウやヒメコマツなど5種類の精油を使って、それぞれの香りの特徴や精油の抽出方法を聞きながら、そのときの気分や自分の好みに合わせ、蒸留水と精油を調合しルームフレグランスを作るというもの。
たまにはリラックスして心地よい香りに包まれてみるのも良さそう。
ワークショップ情報
葉や実の香りを楽しむワークショップ(大人限定) | |
期間 | 2025年3月20日~5月31日 |
時間 | 15:30~16:00 |
場所 | リゾナーレ大阪 26階アトリエカフェ |
参加費 | 1,800円(税込) |
予約 | 要予約(公式サイトより開始2時間前まで) |
対象 | 13歳以上の方 |
前回同様に、何かを完成させるのが目的ではなく、そこに至るまでのプロセスを大事にしている点に強く共感しました。詰め込み教育や答えがある質問を繰り返し行うことで解き方を「覚える」のではなく、興味、関心の赴くままに創造性を働かせて、子供達の脳みそを刺激して無限の可能性を伸ばす。アトリエスタの多くは幼児教育に関わった経験を持つので、子供の扱いにも慣れていますし、出来るだけ見守ることに専念し、必要な時だけサポートするというのもすごく良いな、と思いました。
このアトリエを利用したいがためにリゾナーレ大阪に宿泊する人が多数いるというのも頷けます。こういう施設や場所が増えていくことを期待したいです。
店舗情報
「アトリエの花咲くリゾナーレ」 | |
期間 | 2025年3月10日~5月31日 |
時間 | 9:00~18:15(アトリエ営業時間) |
場所 | リゾナーレ大阪アトリエ 大阪市住之江区南港北1-13-11 |
対象 | リゾナーレ大阪宿泊者限定 |
公式サイト | https://risonare.com/osaka/ |
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