ミツバチが街を変える。都市養蜂が広げる緑の輪

こんにちは、ヨコヤマです★

「ミツバチって、はちみつを作る昆虫でしょ?」
正直、最初はそんなふうに思っていました。
でも今回、私の中で“ミツバチのイメージ”がガラッと変わったんです。

大阪・関西万博 ウーマンズパビリオンで開催された都市養蜂イベント
に行ってきました。
ミツバチと街づくり、環境との関わり、そして梅田の未来——想像以上に深くて面白いお話ばかりでした。


都市養蜂で自然豊かな街に

今回参加したのは、大阪・関西万博のウーマンズパビリオンで開催された
『都市養蜂で自然豊かな街に』(2025年10月4日/主催:大丸心斎橋店)。
登壇したのは、梅田のまちで都市養蜂を実践している梅田ミツバチプロジェクト理事長・小丸和弘さん
都会の真ん中でミツバチを育て、はちみつを採るだけではなく、街の環境や人々の暮らしと深く関わる養蜂の可能性やミツバチの生態について、興味深いお話をたくさん伺いました。

梅田ミツバチプロジェクト 理事長 小丸和弘さん

主催の大丸心斎橋店も、店舗の屋上を活用して独自に養蜂プロジェクトを展開しています。
百貨店という都市の中心から、ミツバチとともに緑を育て、街全体に自然の循環を生み出そうという試みです。
「商業施設が養蜂?」と少し意外に思うかもしれませんが、これは都市の未来を見据えた本気の取り組みなんです。大阪城公園や天王寺動物園など大阪の花々の「心斎橋のはちみつ」、10月には食品売場・レストランでコラボメニューの展開を予定しているそうです。


ミツバチが運ぶのは、ミツだけじゃない

ミツバチは、花のミツを集めるときに体に花粉をまとい、別の花へと運ぶことで“受粉”を行います。
この受粉があるからこそ、木々や草花が実をつけ、作物が実る。
実を求めて野鳥が都会にやってきて、害虫を食べたり、種を遠くまで運んだり…。こうして、街の周辺には自然と緑や草花が増えていきます。

たった一匹のミツバチの働きが、街全体の生態系を回す仕組みの一部になっている
“ミツバチ=環境のキーパーソン”だったんですね。


 都市養蜂は“未来のまちづくり”

都市養蜂の取り組みは、はちみつを採ることが目的ではありません。
地域の未来環境を考え、サスティナブルに人と自然が共に生きる街をつくることが目的です。

ミツバチは「環境指標生物」と呼ばれるほど繊細で、わずかな化学物質や農薬でも生きていけません。
つまり、ミツバチが暮らせるということは、その街の空気や水がきれいで、植物や人間も安心して暮らせる環境が整っている証拠なのです。

10年以上前ですが、兵庫に住む友人が「大阪の空を見ると梅田だけ曇って見える」と話していたことがありました。当時は空気が悪かったのかもしれません。
でも今、梅田や心斎橋といった都心で養蜂が行われているということは、環境が確実に改善している証拠だと感じます✨


 ミツバチの減少は、私たちの食卓の危機でもある

この10年で、北半球のミツバチはなんと4分の3に減少したといわれています。
ミツバチは世界の主要作物の3分の1を受粉で支えており、特にアーモンドはミツバチ以外では受粉できません。
もしミツバチがいなくなれば、世界の主要な食物100種類のうち70%が失われるとまでいわれています。
つまり、ミツバチの減少は食糧危機に直結する、人類にとっての大きな問題なのです。

もしミツバチがいなければ、八百屋に並ぶ作物はこんな感じになります


 ミツバチは“危険”な虫じゃない

「ミツバチ=刺す」というイメージを持っている人も多いかもしれません。
でも、実はミツバチはとても穏やか。手で振り払ったり、巣を壊したりしない限り、むやみに刺すことはありません。
刺すのは巣を守るための“最終手段”であり、刺したあと針が抜けて死んでしまうため、彼らにとっては命がけの行為です。
その姿を知ると、ちょっと見方が変わりますよね。


ミツバチの社会は小さな“王国”

ミツバチの巣には4〜5万匹が暮らしています。女王バチは1匹だけで、働きバチの90%はメス。毎日せっせとミツを集め、巣を守り、子育てを担います。
一方、オスバチは全体の10%ほど。女王バチと交尾するために生まれ、役目を終えると一生を終えます。

女王バチは一度だけ巣を飛び立ち、“結婚飛行”で複数のオスバチと交尾し、一生分の精子を蓄えます。(精子が足りない時は何度か結婚飛行をすることもあるそう)その後、巣に戻って毎日(夏の高温期や冬の厳寒期を除き)1500〜2000個もの卵を産み続け、1〜3年の間、王国の母として生きるのです。


ミツバチ生態トリビア 3選

1️⃣ ダンスで仲間に花の場所を伝える
ミツや花粉を集めに巣を出たハチは、まず100mほど上空に飛び、そこから周囲を見回して視覚や嗅覚などを使い花のある場所を探すそうです。飛行する範囲は3~5キロメートルほど先まで。花を見つけ巣に戻ると、他のハチを連れて一緒に向かうのではなく、「8の字ダンス」で距離・方向・質を伝えるんですって。人に例えると、「8の字ダンス」の情報だけで大阪市から六甲山まで歩く感じです。

2️⃣ 女王バチは一度きりの“結婚飛行”で一生分の卵を産む
1日に1500〜2000個。1回に自分の体と同じくらいの重量の卵を産むそうです。ちなみに女王バチ以外のハチの寿命は50日なんです。ハチは蜂蜜や花粉を食べていますが、女王バチだけは生まれた時からローヤルゼリーを食べ続けているんですって。何年も卵を産み続ける生命力の秘密はローヤルゼリーなんですね。

3️⃣ 分蜂(ぶんぽう)は“巣別れ”の瞬間!
春先になると、新しい女王が誕生した巣では、旧女王が一部の働きバチを連れて巣を飛び立ち、新しい群れをつくることがあります。
これが「分蜂」。まるで大家族が独立して新しい家を建てるようなもの。
飛び立つ群れは一時的に木の枝などに集まり、大きなハチ玉のような姿になることも。自然の摂理に基づいた“巣別れ”の営みです。

👉 興味がわいたら、Webで「ミツバチ 生態」と検索してみてください。知れば知るほど、ハチの世界は奥深くて面白いですよ ♪


 万博の展示が、街の日常へ

万博で注目を集めたモナコパビリオンの養蜂展示が、この秋以降、梅田ミツバチプロジェクトのカフェへ引き継がれる予定だという話を聞きました。
万博という一時的な空間で環境メッセージを発信していた展示が、梅田という都市の日常空間に移ることで、ミツバチと環境の話題が“特別なイベント”から“日常の風景”へと広がっていく
そんな未来を想像すると、ちょっとワクワクしませんか?


私たちが環境を守るためにできること

ミツバチは、はちみつを作るだけの存在ではありません。
街の緑を育て、環境を見守り、私たちの食卓を支えています。
都会の屋上で羽音を響かせるミツバチたちの姿が、街の未来を少し明るくしてくれる気がしました。

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https://dch-osaka.com/honeyproject-20250705-ken/

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