こんにちは、ぱぱ記者Kenです。
アイスランドのナショナルデーに開催されたPizza Time。製造過程で出た不要になったフェルトを再利用して可愛いピザを作るという活動をしているのはフリエッタ&イールラリ。

イールラリ(左)&フリエッタ(右)
アイスランドのデザインアワードを受賞するフリエッタとイールラリは、ウール産業で出た端材のフェルトを使って、目の前でピザスライスをつくる “Pizza Time”というデザインパフォーマンスを、地元アイスランドや欧米で開催し、今回万博に出展している彼女たちの母国アイスランドのナショナルデーに合わせて日本でも披露し、アジアへの初進出も果たしています 。普段は3名で活動しているそうですが、1名は出産のため来日出来ず2人だけになった様です。
Pizza TImeは、端材を利用することで廃棄される素材を減らすという環境問題の解決の一翼を担い、環境問題に目を向けてもらうような啓発の意味も込めた取り組みになっています。またデザインと持続可能性をテーマに、見慣れた素材を新たな体験として再構築するユニークな取り組みとも言えます。
フリエッタとイールラリは、どちらも実績と実力のあるデザイナーで、本業の傍らで、ボランティアとしてPizza Timeを行い、啓発活動を続けているそうです。

イールラリさん

フリエッタさん
端材は近隣の工場から貰い受けるので集めるのに苦労はないそうですが、どうしても白や黒などの色の端材が多くなり、青や緑、ピンクなどカラフルな色が少ないのが悩みのためだとか。フェルトの色合いをみては、どれがトッピングのトマトやペパロニ、バジルやマッシュルーム、オリーブやモッツァレラチーズなどに見立てられそうかを考えているので、色の種類が多いと嬉しいと教えてくれました。
ピザの製作にはフェルトしか使っておらず、生地部分になるフェルトの上にトッピングになる小さく切ったフェルトを編み込んで固定していきます。中に多数の針が入ったスタンプの様なものでトッピングの上から何度も叩く様にして生地部分のフェルトの素材とトッピングの素材の生地目が絡みあう様に押し込んで密着させて、剥がれない様にしています。
強く引っ張れば剥がれてしまいますが、普通に触ったり持ったり動かしたりすることで剥がれることはないので、部屋に飾っておいたりする分には全く問題ないとのことでした。
このように制作工程ではノリで貼ったり、糸で縫い付けたりするのではなく、フェルトの特製を活かした方法を採用しているのもよく考えられています。
また普段はホールピザを箱に入れて提供しているそうですが、今回はカットしたスライスピザを提供しており、私も1枚いただきました。なかなか可愛い!
地元でのPizza Timeの様子はこちら
地道に自分たちの出来る範囲でこの活動を続けているそうで、一人でも多くの人に無駄を減らして、使えるものはリサイクルして、サステナブルな社会に近づけるように協力して盛れたら嬉しいと思っているそうです。
フェルトでピザというアイディアや、廃棄される材料が新たなものを生み出すという発想は大事ですね。万博会場に来る度に新しい何かを学んでいる気がします。

イールラリさんのHP

フリエッタさんのHP

