こんにちは、ぱぱ記者Kenです。
食関係のイベントをよく開催するオーストラリアパビリオンで、今度はオーストラリアで最も人口の多い州であり、プレミアムな農産物・食品の主要輸出地のニューサウスウェールズ州(NSW)が主催する同州産のビーフ、ラム、シーフード、ワイン、ハチミツやハーブなどの試食会「NSWフード&ビバレッジ・ショーケース」が開催されたので、参加してきました。
ニューサウスウェールズ州政府 貿易・投資局の日本担当コミッショナーであるデイビッド・ローソン氏の挨拶で始まり、各社の代表が取り扱う商品を紹介。最後はオーストリアパビリオンのマスコットの挨拶で締め括られました。
馴染みのあるもの、ないもの、色々あった中から幾つか紹介します。
オーストラリア産マヌカハニーマヌカハニーというとニュージランド産をイメージしがちですが、オーストラリアでもマヌカの花から採取したハチミツで作られるマヌカハニーがあります。
広大な自然環境の中、農薬や化学肥料の影響を受けない場所に生息するマヌカの花からミツバチたちが収集してきた蜜を使ってマヌカハニーを作っています。マヌカという名前をつけられるのは、収穫されるハチミツの40%以上がマヌカの花からのものであることが条件になっています。
ハチミツを食べ比べるとどの花から蜜を収集したかによって味も見た目もハチミツの状態も違うことがわかると思いますが、マヌカハニーは、それに加えて抗酸化作用が高いことで有名です。1日に4g摂取すると健康に良いと言われ、ピロリ菌を退治して、胃腸の調子をととのててくれますし、胃癌などの予防にもなるという優れものです。
オーストラリアマヌカ+30、+50、そして+550と3種類持ってきていたマヌカハニーを試食させて頂きましたが、+30でも相当濃厚で上品な甘さでした。最高級のマヌカハニーはトロトロでねっとり甘く贅沢感が口からこぼれ落ちそうなほど。こんなもものを普段から食べていたら、普通のハチミツは食べられなくなりそうです。
レモンマートルレモンマートルは、NSW州北東部原産のハーブで、飲料はもとより、精油や食品をはじめ万能なシーズニングとして注目されています。今回も、レモンマートルを利用した、お茶や化粧品、石鹸など複数の商品が並んでいました。
レモンマートルの葉にはシトラールが豊富に含まれていて、レモンそのものよりも強いレモンの香りがします。ただ味に関しては殆ど無味に近いです。他にもポリフェノールやフラボノイドなど体に良い成分が多く含まれています。
レモンマートルを混ぜたマヨネーズで和えたクロコダイルのお肉が試食に提供されていましたが、これは先日試食したオーストラリアパビリオンのCAFE KOKOのクロコダイルフィレロールの具と同じものでした。改めてレモンマートルが入っていると言われると、レモン風味を感じるから不思議。抗菌作用があるので、化粧品や食品に混ぜて使うにはちょうどよく、精油もレモンの爽やかな香りだけでなく虫除けにもなり、使い勝手は良い。
ジャックス・クリークジャックス・クリークは、豪州産Wagyuを中心にアンガス牛や、その両方の交配牛などを飼育しているビーフ生産者。
「ワールド・ステーキ・チャレンジ」で世界最高のステーキに選ばれた牛肉を扱っていて、その品質はお墨付き。飼育の際に、放牧による牧草だけを飼料とするのではなく、穀物で育てる時期を設けて、肉に霜降りが入るように工夫しているそうです。
複数のWagyuミートとアンガス牛、そしてラム肉などが試食として提供されていました。
ラム肉は、フレッチャーラムが提供していました。同社は世界90カ国以上に高品質のハラール認証ラムとマトンを輸出しているオーストラリアを代表する企業。今回もラム肉とはいえ、クセもなく匂いも特に気になるようなものはなく、美味しく頂けた。
ノンアルコールビールヒープスノーマルはシドニーにあるノンアルコールのクラフトビールに特化した醸造所。クラフトビール世代を主なターゲットと捉えているそうです。アルコール含有量は0.5%以下。
アルコール摂取量を減らしたいという人に、本物のビールの味を味わってもらいつつ、アルコール摂取量が減らせるという選択肢を提供したかったということです。またビールに合間に挟んで飲んだり、飲みたいのに飲めない状況(例えば仕事中の暑い午後)などに飲んでもらえたらと考えているそうです。
日本のノンアルコールビールが、アルコールを飲まない人にビールを飲んでいる雰囲気と味を味合わせようとしているのと真逆の発想です。
試飲用には3種類あり、爽やかで旨み充分な味わいでトロピカルで柑橘系の香りが特徴のクワイエットXPA、希少ホップ、リワカとトロピカルな風味のエラを使用したアナザーラガー、ドライホッピングによるホップの豊かな香りと華やかでジューシーなフレーバーのハーフ・ディ・ヘイジー。
実際に試飲させて頂きましたが、ハーフ・ディ・ヘイジーは軽くの飲みやすい口当たりで。クワイエットXPAは、まさにビールと行った感じで、よくできていました。
輸入元が名古屋の会社なので、地元から普及させて関西にも進出してきたいと想いを語ってくれました。ちなみにオーストラリアでは人気の商品で、普通に飲まれているものだそうです。
マレーコッドマレーコッドはオーストラリア固有の淡水魚で、NSW州に生息するスズキに近い魚。現地のAqunaという企業が持続可能な方法で養殖しており、サステナブル・ラグジュアリー・シーフードという新しい定義を打ち出しています。天然マレーコッドの漁業は行われていないため、市場に出回るのは同社が養殖したものだけ。そのためマレーコッドは希少価値の高い高級食材になっています。
肉厚で脂肪分を比較的多く含む白身は引き締まってほぐれやすいので様々な料理に向いています。試食では生の刺身とフライパンでグリルした2種類が用意されていましたが、刺身はスズキの刺身と殆ど違わない味と食感でした。 グリルした方は、肉厚の白身は食べ応えがあり、あっさりして淡水魚にありがちな臭みもなく、確かにどんな料理にも合いそう。
現在はまだ、日本には商業ベースで輸入されておらず、今後は高級食材なので、どこででも食べられるというわけではなく、限られたレストランや高級スーパーなどで取り扱ってもらうことになるという話でした。
ワイン数的にもスペース的にも最も多かったのはワインです。オーストラリアの中でもNSW州はワイン生産のメッカで多数のワイナリーが存在します。オージーワインは比較的お手頃な値段のものでも美味しいワインが多いためか、今回用意されていたものも1000円台から数千円台のものが多かった気がします。
オーストラリアは食料自給率が高く、日本はたくさんの食料を輸入しています。安心して食べられる食料の供給源であり、どれも美味しいものばかり。今後もオーストラリアパビリオンでの食関連イベントは追いかけて、皆さんに最新の情報をお届けします。

