こんにちは、ろこぴんです。
あと数日で閉幕の大阪・関西万博2025ですが、今からでも新たな発見があるかも!と、「日本館」に行ってきました。
テーマは「いのちと、いのちの、あいだに」。
“循環”という言葉がどんな形で表現されているのか、ワクワクしながら館内に。
木の建築に込められた「その先」の思い 閉幕後は?
外観は、木の板がぐるりと並ぶ印象的なデザイン。
案内スタッフの方によると、この木材は「CLT(直交集成板)」という丈夫な素材でできているそうです。
閉幕後には、地域や行政など必要としてくださるところにお譲りする可能性があるとのこと。まだ確定ではないそうですが、“建てて終わり”ではなく“次につながる”建築であることに、まさに日本館のテーマが感じられました。
また、建物自体が大きな円になっていて、このぐるりと回る形から、“循環”を表現しているのだそう。
ごみから水・エネルギーへ
日本館でまず目に入るのは、生ごみが水やエネルギーに変わる展示です。展示では、バイオガスプラントをモデルに、実際に生ごみが水やエネルギーに変わる過程を体感できるようになっています。
実際に、大阪・関西万博2025の他パビリオンやレストランから集めた生ゴミを使い、キレイな水を生み出しています。その水が、館内の中庭にある、巨大な水盤の水です。ほんの少し前まで“ごみ”だったものが分解されて生まれているんです。飲料水レベルまで浄化されていると聞いて、思わず「すごい」と声が出てしまいました。
また、生ゴミ分解の過程で発生するガスを使って電力を生み出し、その一部を日本館で使用しています。さらに排出されたCO2も、メタネーション実証施設で再利用され、循環的に活用される仕組みなんだとか。
展示のポイントは、大量のゴミを処理することではなく、「ごみが資源に生まれ変わる循環」を、目で見て、耳で聞いて、感じられること。展示を見ているだけで、私たちの暮らしと自然、そして未来のつながりを実感できるようになっています。
分解されるうつわ「美しさの循環」
中でも印象的だったのが、分解できる花柄のうつわ。
薄い部分から少しずつ分解され、やがて枝に花が咲いたような模様が浮かび上がるよう設計されているのだとか。
厚みを変えることで、分解のスピードに差をつけるという細やかな工夫に驚かされました。
「壊れる」ではなく「めぐる」という考え方。
“終わり”ではなく“変化して次につながる”その美しさが心に残りました。
藻が教えてくれる、いのちの循環
次のゾーンでは、緑を基調とした展示が続きます。
32種類の藻をモチーフにしたハローキティの展示もありました。
印象的だったのは、藻のカーテン。
チューブの中の少量の水で育つ藻がゆっくりと流れていて、裏側には光源があり、光合成ができる仕組みになっているそうです。
“水”と“光”で生きる藻の力を間近で感じながら、限られた資源の中でも新しいエネルギーや素材が生まれていく未来を想像しました。
あと、取材当時は藻類である「スピルリナ」が含まれたフリーズドライのお味噌汁が配られていました。
あ!これは余談ですが、「ガリガリ君」の青い色は「スピルリナ」の色だそうです。パッケージにも書いてあるそうです。
組み合わせで生まれる未来のかたち
「素材からものへ」のゾーンでは、未来のものづくりを感じさせる展示が並びます。
中でも3Dプリンターで作られたスツールが印象的。
植物由来のバイオプラスチックに、あと藻類を染料として混ぜ込んだ素材で、全て植物と藻類からできているプラスチック。同じ形のパーツを3つ組み合わせて作られており、接着剤や金具を一切使わずに、きれいに組み合わさるよう設計されているとのこと。
シンプルなのに無駄がなく、機能的。しかも、耐荷重が100キログラムくらいまでだそう。
実際に座りましたが、安定感もあり、座りやすかったです。
また、展示物の中には、木の桶や竹かごをヒントに、釘や接着剤を使わずに組み立てられる構造も紹介されており、その巧みさに思わず見入ってしまいました。壊れた部分だけ取り替える仕組みや、素材をやわらかく扱う工夫など、古くからの日本の知恵が未来のものづくりにつながっていることに気づかされます。
五感で感じる「いのちのめぐり」

万博会場の生ゴミを処理する装置「Biogas Plant バイオガスプラント」も館内を出てすぐにあり、実物を見ることができます。
日本館の魅力は、“学び”もありますが“感じる”展示であること。
生命の循環を伝えてくれます。
“未来を考える”というより、“未来の一部として生きる”ことを感じられる——
そんな、あたたかな“めぐり”の空間でした。


ゲーム好きなので、オススメゲームあれば教えてください。