こんにちは、ぱぱ記者Kenです。
6月6日、スイスパビリオンでは世界で初めてとなる「食べられるロボット」の試食会が開催されました。
食べられるロボットって何?と思って行ってみたのですが、簡単にいうと、「食材を使ってロボットやそのパーツとなる部分を作り、目的を終えた後には食べてしまえる」ということでした。例えば、ドローンが被災地などに食料を運んだ後、食材を加工して作られた翼も食料として食べる」など。
実際、ドローンの重量の大きな部分が翼であって、場合によっては運搬する食料より重いこともあるらしく、そうなると翼を運んでいるのか食料を運んでいるのかわからないので、いっそのこと両方食べられたら良いだろう、という様な発想で、開発されたそうです。
今回試食したのは、ウェディングケーキを模したもので、通常のケーキ部分の他に、LEDろうそくを点灯させるための充電式電池と、空気を送り込むと体が動く熊の人形が乗っているのですが、これら2つが食べられるロボットです。
充電式電池は、チョコレートで出来ていて、チョコレートの中に海苔などを使って通電する仕組みを作って、導線を通してろうそくに電流を送っています。そしてそれはそのまま食べられるのです。実際に食べてみても味は普通のチョコレートで、導線部分が少しグミを噛んでいるような歯ごたえでした。中はこんなんぽ感じです。
熊の人形は主にゼラチンで出来ていて、中に空気を通す細いチューブが入っていますが、グミを食べているのとほとんど変わりはなく、味も普通。違和感は全くありませんでした。
今回は世界初ということで、とにかく食べてどう感じるか、を確認した様です。そのため、食べた感想を色々と尋ねられました。
このプロジェクトは、RoboFoodプロジェクトという名称で、スイス、オランダ、イギリス、イタリアと日本の共同体で開発が進められています。ロボットと食の融合を掲げており「ロボットを食べられる未来」と「食べ物がロボットのように機能する未来」を実現しようとしているそうで、これからどんどん開発を進めていく中での記念すべき第一歩を踏み出したことになります。
実際に機能するロボットやそのパーツを、食べられて健康を害さない食材で作らないといけないところが難しいらしく、それも美味しくないといけない、となるとかなりハードルが上がります。そのため、チーム内には有名パティシエも参加しています。
また、6月10日まではスイスパビリオンの第3展示場で、この食べられるロボットが装飾されたケーキが展示されていて、実物を見ることも可能です。
そこでは、実際に食べられるロボットを食べてみたいかどうか、のアンケートも実施されていて、アンケートの結果が今後の研究開発の方向性を決めるかもしれないと教えてくれました。

