こんにちはウエムラです。
都島に本店がある美容室、スニップさんに取材をさせていただきました^^
人が辞めない仕組み…とても勉強になりました!
株式会社スニップ
スタッフを増やして多店舗展開
おしゃれで華やかなイメージの美容室業界だが、その多くは深刻な人手不足に陥っている。
〝カリスマ美容師〟がブームになった1997~2004年には、美容専門学校への入学者は最も多い年で約2万7千人。しかし現在は、当時の3分の2ほどで1万人も減っている。卒業生の大半は大手サロンに入社し、中小の美容室に人材が回ってくることは少ない。このため、お客は増えたがスタイリストがいないという状況が続いており、多店舗展開が思うように進まない企業は多い。
一方、従業員の離職も課題だ。朝早くから出勤し、閉店後は研修で技術を磨く長時間労働なども影響して、入社から1年以内に半数が、3年後には8割が退職しているという。
ところが、こうした負のスパイラルが業界を取り巻く中、着実に出店を続ける企業があった。都島区に本店を構えるSnipだ。同社は1997~2016年の間に8店を増やし現在、大阪市内に9つの美容室を展開するまでに発展した。業界全体が人手に悩む一方で、従業員も年々増やし、今では60人を抱えている。
同社にはなぜ、このようなことができたのか。
採用するかどうか、全員で選挙
ユニークな採用方法
一般的にスタッフを採用する場合、面接は経営者などの幹部が行うが、同社はスタッフ全員で面接官を務めるユニークな採用を実施している。
選挙のように全員が1票を持ち、採用するかどうかは投票数で決定。代表の持ち票も他のスタッフと同様の1票だ。この方法を行うことで、先輩は新入社員を育てるという責任感が生まれ、一緒に頑張る意識が芽生えたという。
ただ、この採用を効果的に行うためには、一方で多くの応募が必要になる。地域でのブランド形成、専門学生への知名度アップのため、同社は広告などで積極的かつ地道に認知を広げている。
学生への説明会に関しては、他企業が1、2回程度行っているのに対し、同社の実施数はその3倍以上となる5、6回だ。効果はてきめんで入社希望の数は実施前に比べて5倍近くまで増え、より自社に合う人材を選べるようになった。
人が辞めない職場環境
人が辞めなければ年々スタッフは増える─。その職場環境は大きな特徴の一つだ。完全週休2日、社会保険などの基本的な待遇はもとより、同社は仕事のやりがいや楽しさを最重要視する。技術だけでなく人間としても成長できるように、1年目から責任のある仕事を任せられる。
また、自発的なアイデアもどんどん採用。スタイリスト自身が手掛けたモデルと一緒にカフェをリポートするブログ「中崎町カフェガール」や、地域での奉仕活動、ヘアケア商品の自社開発などは、いずれもスタッフが発案したものだ。
挑戦したいことは何にでも取り組めるという企業文化も、社内に活気を与えるポイントになっている。
同社の清水会長は「人間関係を悪くしたい人はいない。だから、自分の個性を生かし、楽しく働ける職場というものが重要です。そのためにスニップとはどんな会社なのか、スニップで働きたいと思ってもらえるような活動を続けています」と話している。
今や美容室経営の要は、人材確保と言っても過言ではない。ただ「集まらないから仕方ない」と思うのではなく、考え方一つでうまく乗り切ることができ、それを企業の強みに変えることもできる。そのことを同社が現実として教えてくれている。
スタッフの活気にあふれるスニップのサロン
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