こんにちは、ともともです。

大阪府下の小学生と保護者のみなさんのお手元に、学校の先生からおやこ新聞は届きましたでしょうか？

私が取材させていただいた、中高生の教科書や参考書で有名な大手教育出版社「増進堂・受験研究社」の専務取締役で、２０２０年に設立された児童発達支援・放課後等デイサービスを運営する「株式会社MyStep（マイステップ）」の代表取締役でもある、岡本泰治（やすはる）さんのインタビュー記事が掲載されたページもあるので、ぜひご覧くださいね。

小学生のお子様がいらっしゃるお宅にしか届かない新聞なので、ドットコムおおさかでも、インタビュー内容をご紹介させていただきます。

教育出版社がなぜ児童発達支援・放課後等デイサービスをはじめたの？

増進堂・受験研究社について教えてください。

１８９０（明治２３）年に初代、岡本増次郎が自身の名前から一文字をとり「岡本増進堂」を創業。第一号出版物「男の手紙文」には、本を通じて、多くの人へ礼節や品性を身につける機会を提供したいという願いが込められていました。大正時代に、学習参考書の出版もスタートし、商号「受験研究社」が誕生。受験が過熱した高度経済成長期には、「一冊ですべてをまかなえる参考書で子どもたちの学習をサポートしたい」との思いから、日本初、複数学年の内容を一冊にまとめた「自由自在」を発刊。弊社の教材は、学校・塾・家庭学習で、多くの子どもたちに利用されています。

出版社が、なぜ児童発達支援・放課後等デイサービス事業を始められたのですか？

これまで“学ぶすべての人に、最良の学びを届ける”というミッションを掲げ、レベルに応じた、学びやすい教材の開発に力を入れてきました。そのなかで、昨今、社会的にも大きなテーマとなっている、発達に特性をもつ子どもたちにも最良の学びを届けたいという思いから「株式会社MyStep」を設立。今年３月に天王寺区、１１月には都島区に、学習指導を中心とした児童発達支援・放課後等デイサービスの教室「MyStepジュニア」を開所しました。今後、大阪市内を中心に10教室ほど開所できるよう準備も進めています。

教室の特長や、どのように指導されているかを教えてください。

教室では、良質な教材と、資格を持ったプロスタッフの専門的な指導の両輪で、一人ひとりに最適な学習指導を提供。話すことが苦手な子どもたち向けに、言語聴覚士による専門的な指導も行っています。さらに、社会性向上ための生活技能訓練「ＳＳＴ（ソーシャルスキルトレーニング）」にも力を入れています。入会時に７０項目以上におよぶ独自のチェックリストを用意し、課題や、「MyStepジュニアを『卒業する』」ための目標を設定。そのうえで、最適な個人別カリキュラムを作成します。指導では、応答の仕方、視線の配り方などの基本的な学習姿勢に加え、適切な感情コントロールや、コミュニケーションの取り方も学べるよう、個別アドバイスを行っています。また、通われている学校へ専門の支援員が訪問し（保育所等訪問支援）、集団における生活面、学習面での支援の方法について学校の先生方と連携をとるようにしています。

学習支援で気をつけていることは何ですか？

「勉強することは楽しく、ためになることだ」と実感してもらうことです。幼い頃の私たちは、何度も同じ絵本を読んだり、何かを覚えて話すことが「楽しいもの」だったはずです。それが、小学生になると「やらされるもの」になってしまう子がたくさんいます。納得して取り組むのとそうでないのとでは、成長に大きな差が出ますので、勉強する意味、適切なコミュニケーションを学ぶ意味を話すようにしています。例えば算数や数学であれば「なぜ小数点のある計算を何度も繰り返し解くのか」「なぜ方程式の問題を解くのか」などです。成果を実感できなければ、学ぶことの大切さを実感できませんので、小さな成長や成果も見逃さず、心から称賛することも忘れないようにしています。

最後に、小学生へメッセージをお願いします。

人間は皆、それぞれの特性を持っています。そして誰しも何らかの「生きにくさ」を抱えながら生きています。だから、お互いの特性を尊重し、困ったときは助け合うことが大切です。その上で自分のペースで、人生のステップを一歩一歩、着実に上がってもらいたいと思います。私たちは、先に歩む大人の責任として、みなさんが生き生きと過ごせる未来をつくるため、精一杯、頑張ります。

今回のおやこ新聞では、コロナにより学習に不安を抱える子どもたちにオススメの書籍もご紹介くださいました。

ＱＲコードを読み取ると、我が子にぴったりの教材が見つかるようにもなっているので、ぜひ参考になさってくださいね☺

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