こんにちは、ぱぱ記者Kenです。
『カメラを止めるな!』で有名な上田慎一郎監督の最新作「アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師」が11月22日から公開になります。
先日、上田監督のトークショーに行った際にお話をする機会があり、今回映画の紹介をさせて頂くことなりました。
クライムエンターテインメントという位置付けの映画なのでドキドキハラハラしたり、脅しやすかしがあったり、悲しかったり悔しかったりしますが、コメディータッチなシーンが多く、要所に笑いがあり、誰が見ても楽しめる内容です。
内野聖陽さんと岡田将生さんのダブル主演とも言えるこの映画では、税務署に務めるマジメな公務員が天才詐欺師に騙されることから物語は始まります。軽快なテンポで進展していくストーリー。気づくと詐欺師と手を組み自分も詐欺グループに参加する羽目になるマジメな税務署員。
本業の税務署員として、そして個人的な恨みも関係して、脱税している権力者に詐欺を仕掛け、大金を巻き上げようとする。そのためにユニークな仲間が集まり詐欺師集団《アングリースクワッド》を結成。この辺りはハリウッド映画のオーシャンズシリーズを彷彿とさせるが、コミカルでユーモアがあり見ていて楽しい。
どんな詐欺を仕掛けるかというと架空土地取引。そう、最近Netflixで知名度を挙げた地面師になりすまして詐欺を仕掛けます。
ここで少し制作についての説明をすると、最初にこの企画が持ち上がったのは6年近く前。上田監督が「カメラを止めるな!」の公開前から動いていた渾身のプロジェクト。日本でも話題を呼んだ韓国ドラマ「元カレは天才詐欺師~38師機動隊~」を原作に上田監督が存分にオリジナリティを加えて1~2年ほどプロット開発に費やし、「権力者から金を巻き上げる」をベースに、恋愛要素はなくして最後の山場に日本オリジナルのトリックを盛り込むということが決まりかけた頃に、コロナが直撃し、台本を書き直すこと14回。撮影スケジュールも22年春のクランクイン予定が1年4ヶ月も遅れることに。
そう、この作品はNetflixの「地面師たち」を真似たわけでも時流を狙ったものでもなく、元々あった企画で公開のタイミングが今になっただけなんです。
上田監督は、企画を立て始めた当初は「地面師」と言っても誰も知らなかったので、Netflixのお陰で話題に上がりやすくなり有難い、と語っています。
映画は、観客を操るプロの詐欺師たちの鮮やかな手口でラストまで怒涛の勢いで、騙し、騙され、欺かれたり欺いたり、二転三転してその結末は・・・。
予告編
ストーリーには同期との友情や、上司と部下の上下関係、家族愛や親子愛などを感じる場面が散りばめられており、ドタバタ喜劇でありクライムエンターテインメントでもあり、「カメラを止めるな!」同様に最後まで何が起こるかわからない展開で上田ワールドを感じる世界観を楽しめます。
映像製作者の端くれとしては、面白いカメラアングルからのカットがかなり気になりました。人によって反応する部分は違うと思うので、映画を鑑賞して自分のお気に入りカットやシーン、台詞回しなど自分のお気に入りを見つけて下さい。
★★★★★です。
大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマなどで11/22(金) から公開。
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