こんにちは、ぱぱ記者Kenです。
3月20日からVSグラングリーン大阪で『安藤忠雄展|青春』が開催されます。
それに先立ち開催されたメディア向け内覧会に参加してきました。
タイトルにあるように、80代になっても若く、エネルギッシュで、まだまだやりたいことがある、と元気に語られた安藤忠雄さん。「今の若者はあかん」、「日本は元気がない」と嘆きつつ、そんな若者にもエネルギーを与え、何かを感じてもらえたら、と今回の展示会に期待しているよう。
展示会では、安藤さんの建築家としての歴史を振り返りながら、時代ごとの作品の模型や図面、現在の建築物の写真などをみながら、その功績を辿っていきます。
建築に興味のある方なら、入った瞬間にここが宝箱をひっくり返したような場所だと気づくはず。一つひとつみていくとどれも魅力溢れる作品ばかり。若い頃に世界中を旅したことで各地で見た素晴らしい建築物や自然に感化された感性や感覚が今の安藤建築の土台になっています。だからこそ若者には広い世界を見て欲しい、と思っていると語っていました。
一部屋全部を使ったインスタレーションの水の教会は原寸大そのまま1分の1の大きさを再現しています。北海道のトマムにある水の教会がそのまま引っ越して来たよう。フロアには水を配し、虫や鳥の鳴き声、風のそよぐ音まで含めて作品であり、この部屋では私語を発するのも躊躇われる静寂さと自然の趣きを感じます。
前半で安藤建築の歴史を振り返って来たあと、次のゾーンでは、現在進行形の作品や、近年完成した作品が並びます。製作に1年以上かかった模型や図面などがあり、見応え十分。
35年越しで関わっている直島プロジェクトや社会貢献を目的に始めたこども本の森プロジェクト、大阪生まれ大阪育ちの安藤さんが手がけた大阪にある作品たちが紹介されています。
展示会全体では、展示作品は約60の建築プロジェクトに関するもので、スケッチやドローイング、模型など230点余り。作品を紹介するフォトフレームや大型モニターには美しい写真が次々と現れます。
展示会の大トリとして用意されているのは、天井高15メートルの4面体の空間で3面を使って映写される安藤建築を象徴する三作品「光の教会」「真駒内滝野霊園頭大仏」「ブルス・デ・コメルス」があなたを没入空間に引き込みます。カメラには収まりきらないサイズなので、ご自分の目で確かめて下さい。
何時間でも見ていたくなる作品や映像の数々。建築に詳しくなくても十分楽しめますし、展示会のタイトルの青春のように、安藤さんのエネルギーが溢れる内容です。
見入っているうちに、エネルギーややる気が沸いて来そうな感覚に囚われました。
安藤さんも力が入ったのか、メディアへの説明をしていたところ、突然壁に図面を描き始めてしまいました。現地へ行けばこの即興のデザインをご覧になれますよ。
ちなみに会場となっている建物VSも安藤さんのデザインです。
展示会情報
『安藤忠雄展|青春』 | |
会期 | 2025.03.20(Thu) – 2025.07.21(Mon) |
休館日 | 月曜 ※月祝は営業 |
会場 | VS.(グラングリーン大阪) |
住所 | 大阪市北区大深町6番86号 |
開館時間 | 10:00 – 18:00(金・土・祝前日 20:00まで) ※入場は閉館の30分前まで |
料金 | 一般1,800円、大学生1,500円、高校生1,000円 |
公式HP | https://vsvs.jp/exhibitions/tadao-ando-youth |

